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Parkinson's Disease
パーキンソン病の病態と、幹細胞培養上清液がこの領域でどのように研究されているのかを、成分解析のデータとともに解説します。
Pathology
パーキンソン病は、脳の中脳黒質でドパミンを産生する神経細胞が徐々に減少していく進行性の疾患とされています。ドパミンは体の動きを滑らかに調整する信号を担っており、その不足が、動作の緩慢さ・ふるえ・筋肉のこわばりといった症状につながると考えられています。背景には、αシヌクレインなどの異常タンパクの蓄積や、免疫細胞(マイクログリア)の過剰な活性化による慢性的な炎症があり、この炎症が周囲のドパミン神経をさらに巻き込んで変性を進める「連鎖」が指摘されています。
Mechanism
一般に、幹細胞培養上清液には数百種類の成長因子・サイトカインや、情報伝達物質であるエクソソーム、その内部の miRNA が含まれるとされています。パーキンソン病に関わる病態(慢性炎症・神経細胞の脱落・血流低下)に対して、これらの成分について次の3方向の働きが研究されています。
① 慢性炎症を抑える方向(抗炎症)
抗炎症性のサイトカインや、抗炎症に関与すると研究されている miRNA(hsa-miR-146a-5p、hsa-miR-16-5p、hsa-miR-21-5p など)が、過剰な免疫反応を抑える方向に働くと研究されています。炎症を抑えることは、変性の連鎖が広がりにくい環境を整えることにつながると考えられています。
② 神経細胞を保護する方向(神経保護)
BDNF(脳由来神経栄養因子)などの神経栄養因子や、細胞の生存・抗老化に関与するとされる let-7 ファミリー(let-7a-5p、let-7b-5p、let-7f-5p など)が、傷つき休眠状態にある神経細胞の保護に関与すると研究されています。
③ 血管新生・微小循環への方向
VEGF(血管内皮増殖因子)や、血管の形成・維持に関与するとされる miR-126-3p、miR-92a-3p などが、損傷部位周辺の血流と、酸素・栄養の供給に関わると研究されています。
※上記は成分に関する情報および一般的な作用機序の説明であり、パーキンソン病への効果を保証・示唆するものではありません。
Evidence
当院が採用する骨髄由来幹細胞(BM-MSC)の上清液は、エクソソーム専門の独立解析機関であるテオリアサイエンス株式会社の解析により、含まれる成分が定量されています。
出所や中身が不透明な製品と異なり、「どの成分が、どの程度含まれるか」が分子レベルで把握されている点が特徴です。上に挙げた miRNA も、この解析で実際に検出・定量されているものです。これは成分に関する客観的な情報であり効果を示すものではありませんが、中身が科学的に確かめられていることは、治療を検討するうえでの判断材料になります。
Timing
再生医療の領域では、一般に発症・診断からの時期が影響しうるとされ、脳の可塑性(変化・修復する力)が保たれている、より早い段階が一つの目安とされることがあります。時期が経過している場合でも、症状の程度や全身状態によって検討できることがありますので、自己判断せず一度ご相談ください。
Eligibility
目安となる条件
全身状態が安定していること(重篤な感染症や活動性のがん、制御困難な合併症がないこと)。ご本人または代諾者の方が、内容について十分な説明を受けたうえで書面で同意いただけること。
お受けいただけない場合があります
重度の臓器不全(心不全・腎不全・肝不全など)がある場合。過去に幹細胞関連の治療で重篤なアレルギー反応・副作用が生じたことがある場合。
Reference
国内でパーキンソン病の治療を受けている患者数は約28万9千人(厚生労働省 令和2年患者調査)で、平成29年の約16万2千人から大幅に増加しています。指定難病(指定難病6)としての令和4年度の受給者数は約14万3千人で、すべての指定難病の中で最多です。患者の約92%は65歳以上とされ、高齢化に伴い今後も増加が見込まれています。
出典:厚生労働省「令和2年患者調査」、厚生労働省「令和4年度 衛生行政報告例(指定難病 特定医療費受給者証所持者数)」。
Glossary
Flow
Consultation
現在の治療やリハビリと組み合わせられるか等も、カウンセリングでご相談いただけます。
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