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Cerebral Infarction
脳梗塞の後遺症(運動麻痺・言語障害・しびれなど)の背景と、幹細胞培養上清液がこの領域でどのように研究されているのかを、当院の考え方とともに解説します。
Pathology
脳梗塞は、脳の血管が詰まり、その先の脳組織に酸素や栄養が届かなくなって脳細胞が損なわれる疾患とされています。血管が詰まった直後には、血流が完全に途絶えた中心部(コア)と、その周囲の「血流は低下しているがまだ完全には失われていない領域(ペナンブラ)」が生じるとされます。時間の経過とともにこの周囲の領域もダメージを受け、慢性的な微小炎症や神経ネットワークの断絶へと移行することが、手足の麻痺や言語障害などの後遺症の背景にあると考えられています。
Mechanism
一般に、幹細胞培養上清液には数百種類の成長因子・サイトカインや、情報伝達物質であるエクソソーム、その内部の miRNA が含まれるとされています。脳梗塞に関わる病態(気絶した細胞・慢性炎症・血流低下)に対して、これらの成分について次の3方向の働きが研究されています。
① ペナンブラ(気絶した細胞)の保護(神経保護)
損傷周囲に生き残っている神経細胞に対し、BDNF(脳由来神経栄養因子)や HGF(肝細胞増殖因子)などの成分が、細胞の保護に関与すると研究されています。
② 慢性炎症・酸化ストレスを抑える方向(抗炎症)
脳梗塞の後、免疫細胞(マイクログリア)が過剰に活性化して慢性的な炎症(二次的な損傷)を起こすとされます。上清液に含まれる抗炎症性の成分が、この過剰な反応を抑える方向に働くと研究されています。
③ 血管新生と神経ネットワークの再構築
VEGF(血管内皮増殖因子)などが、梗塞部位の周囲に新しい毛細血管を形成することに関与するとされ、酸素・栄養の供給ルートの確保や、途切れた回路の再接続に関与しうることが研究されています。
※上記は成分に関する情報および一般的な作用機序の説明であり、脳梗塞への効果を保証・示唆するものではありません。
Evidence
当院が採用する骨髄由来幹細胞(BM-MSC)の上清液は、エクソソーム専門の独立解析機関であるテオリアサイエンス株式会社の解析により、含まれる成分が定量されています。
出所や中身が不透明な製品と異なり、「どの成分が、どの程度含まれるか」が分子レベルで把握されている点が特徴です。上に挙げた miRNA も、この解析で実際に検出・定量されているものです。これは成分に関する客観的な情報であり効果を示すものではありませんが、中身が科学的に確かめられていることは、治療を検討するうえでの判断材料になります。
Timing
脳梗塞の後遺症に対しては、当院では「発症後2年以内」を一つの目安(推奨条件)と考えています。発症後のおよそ2年間は、脳がダメージを自ら補おうとする可塑性(変化する力)が比較的活発な時期とされ、この時期にリハビリテーションと組み合わせてアプローチすることで、回復が期待されると考えられています。ただし、2年を過ぎている場合でも状態により検討できることがありますので、まずはご相談ください。
Eligibility
目安となる条件
全身状態が安定していること(重篤な感染症や活動性のがん、制御困難な合併症がないこと)。ご本人または代諾者の方が、内容について十分な説明を受けたうえで書面で同意いただけること。
お受けいただけない場合があります
重度の臓器不全(心不全・腎不全・肝不全など)がある場合。過去に幹細胞関連の治療で重篤なアレルギー反応・副作用が生じたことがある場合。
Reference
脳梗塞の総患者数は約120万人(厚生労働省 令和2年患者調査。脳血管疾患全体では令和5年〈2023〉患者調査で治療中の総患者数が約188万人)とされ、脳血管疾患は日本人にとって主要な死因・要介護原因の一つです。高齢化に伴い、今後も社会的な重要性が高い疾患とされています。
出典:厚生労働省「令和2年患者調査」「令和5年患者調査」。
Glossary
Flow
Consultation
現在の治療やリハビリと組み合わせられるか等も、カウンセリングでご相談いただけます。
押しつけがましい勧誘は一切行いません。